出火件数から計算すると、国内では約30分に1件の割合で住宅火災は発生しています。近年では住宅の延焼を防ぐために隣宅と一定距離を空けて施工することが多いですが、強風に煽られて想定外の大火となり、隣宅からのもらい火を受ける可能性もあります。
 そのためにも火災に耐えて、室内の温度上昇も低く抑えられる外壁の材質・構造が必要です。

 屋内より火災が発生した場合は一定時間、外へ火を出さない住宅構造にすることが必要です。そのために屋内についても燃えない、燃え広がり難い内装への配慮が必要になります。

 気候変動により日本の気候は猛暑、大雨、暴風に見舞われることが増えています。温度変動や大雨は、外壁に大きな影響を与えます。暴風は屋根瓦などの住宅取付部材を落下させる可能性があり、他からの飛来物が建物に衝突することも考えられます。それらを長年にわたり、耐えられる外壁・屋根構造である必要があります。

 積水ハウスの住宅には火災や様々な気候に対する適切な技術を外壁や屋根、内装など様々な箇所に取り入れています。こちらのページではその主な技術についてご紹介します。
20220904テクニカル-火災・台風に耐える技術の概要図

ダインウォール


20220905-火災・台風に耐える技術-ダインコンクリートの写真

 もらい火を防ぐダインウォール

 住宅火災時の燃焼温度は1200℃にもなり、3m離れた隣宅が受ける熱は840℃にも達します。もらい火を防ぐには、自宅の外壁が840℃に耐える仕様である必要があります。

 積水ハウスの外壁ダインウォールは30分の加熱試験で、最高840℃の加熱で燃えることはありませんでした。さらに、室内壁の温度も40℃以下に抑えることを確認しました。
 燃えない原料を基に作られ独立気泡が遮熱材の役割を果たし、熱を伝えにくい構造であるためです。
ダインウォールは防火構造外壁として国土交通大臣の認定を受けています。

20220905-火災・台風に耐える技術-ダインウォールの防火の写真

 火災に耐えるダインウォール
引用元: 積水ハウス

20220905-火災・台風に耐える技術-ダインウォールの防火の図

 屋外のもらい火にも屋内温度は40℃以下
参照元: 積水ハウス

室内防火対策 石こうボード

 火災が通報されて放水が開始される時間は15分、というのが9割以上です。なので屋外に火事を出さないためには消防車が来る15分間に対応する必要があります。

 積水ハウスの住宅は室内の壁・天井に耐火15分を耐える不燃材の石こうボード厚さ12.5mmを採用して、初期段階の火災の燃え広がりを防いでいます。
 さらに省令準耐火仕様では火の回りやすい1階天井に石こうボードを二重張りにしています。

20220905-火災・台風に耐える技術-石こうボードの写真

 内装全面に設置する石こうボード

20220905-火災・台風に耐える技術-キッチンの石こうボードの写真

 キッチンは防火性に優れた石こうボードを設置

ダインコンクリート

20220910-火災・台風に耐える技術-ダインコンクリートの写真

引用元: 積水ハウス

 ダインコンクリートは鉄骨1,2階建ての商品イズシリーズに搭載されている、積水ハウスのオリジナルの最高級外壁材で高強度・高耐久性と美しいデザインを兼ね備えています。
(これを用いている外壁を高性能外壁「ダインウォール」といいます。)


その特徴は以下になります。

  • 製法
      試行により最良の特性を発揮する原料(ポルランドセメント,セラミックスの原料等)とその組成配合が導き出され、コンクリート打設の独自の製造方法(キャスティング製法、二次養生オートクレーブ方式)により、積水ハウスの工場で安定的に製造されています。
  • 20220910-ダインコンクリートのキャスティング製法の写真

    引用元: 積水ハウス

  • 耐火性
    30分の加熱試験で最高900℃を超える加熱で燃えず、さらに裏側の温度は100℃以下に抑えられています。
  • 高い強度
      圧縮強度を測定する圧縮荷重試験において、ダインコンクリートは平均強度12.7N/mm2(130kgf/cm2)以上を記録しました。これは、10cmx10cmのダインコンクリートの上に13トンのロードローラーが乗っても耐えられる強度です。
     コンクリートの強さを測る、引張り強度・曲げ強度試験においてもダインコンクリートは従来の軽量コンクリートを超える高い強度を示しています。
  • 20220910-ダインコンクリートの厚さの写真

    引用元: 積水ハウス

  • 耐水性
     コンクリートの中でもっとも強度が高く物性的に安定、熱や酸化に強い安定した板状結晶構造体トバモライト結晶を生成し、気泡の一つ一つが独立した気泡により、水が浸入しづらく、耐久性が高まります。
  • 20220910-ダインコンクリートの独立気泡の写真

     独立気泡の様子
    引用元: 積水ハウス

    20220910-ダインコンクリートのトバモライト結晶の写真

     トバモライト結晶の電子顕微鏡での様子
    引用元: 積水ハウス

  • デザイン
     コンクリートの強度はそのままに、温かみのある表現のために試作を行いハンドメイドによる豊かな表情を出すことが出来、緻密なテクスチャーが美しいデザイン性の外壁となっています。
     小端積やダイス柄などの外壁柄、外壁色、塗装仕様に様々なバリエーションがあり、堀の深いシャープなデザインは光の陰影でその印象を様々に変えます。
  • 20220910-ダインコンクリートの外壁デザインの写真

    引用元: 積水ハウス

屋根瓦の固定と防水対策

20220910-積水ハウスの屋根瓦の写真

引用元: 積水ハウス

 平均雨量は世界平均の2倍、年間数個の台風が上陸する日本では大雨や強い風に対する備えも大切です。
 屋根瓦に対しては、住宅金融支援機構の標準仕様では4段目ごとに瓦を固定することに対し、積水ハウスでは全ての瓦をビスとクリップで固定しています。これにより耐風実験においては風速60m/sの強風においても瓦が飛ばないことを確認しています。

屋根瓦は防水性、耐久性、デザイン性に優れた陶器瓦で60年以上の長期耐用を実現しています。

20220905-火災・台風に耐える技術-屋根瓦の写真

全てビスとクリップで固定している瓦

 屋根の防水対策としては野地板の上にアスファルトルーフィングを敷き大雨に対応しています。

20220905-火災・台風に耐える技術-アスファルトルーフィングの写真

野地裏の上をアスファルトルーフィングで防水

積水ハウスの火災・台風に耐える技術とは?のまとめ
  • 積水ハウスの外壁ダインウォールは、30分の加熱試験で最高840℃の加熱で燃えることなくもらい火を防ぐことが出来ます。
  • 石こうボードの厚さは12.5mmで屋外への火災を防ぐ15分間に対応する性能を有しています。
  • ダインコンクリートは独自の製造方法により耐火性、高耐久性と美しいデザインを兼ね備えた外壁です。
  • 屋根瓦は全て固定しており、強風に耐え、アスファルトルーフィングにより大雨に対応しています。