地域2,3,4の周辺地域で他に土地がないか探していたところ、小さな集落に空いている土地があり紹介してもらいました。

周辺施設-市街化調整区域の線引き前建築物に作られた住宅地域

 この地域は市街化調整区域で畑が広がっている地域です。ただ住宅地が点在していて、その場所は昔建物が建っていたところのため線引き前建築物として扱われ、今も建物が建てられる土地ということで家が建っています。
 電車からは離れており、公共交通機関としてはバスがあります。
 市街化調整区域のため商業的な建物や行政機関も近くになく、クルマで出かける必要があります。
 地域に小中学校はありますが検討している住宅地からは少し離れています。

20210808田んぼの真ん中の集落の画像01

評価項目 施設など 評価 備考
交通利便性 電車 × 駅はクルマで20分くらいのところにあります。
バス バス停は歩いて5分くらいのところにあります。幹線道路沿いにあるバス停です。本数が少ないのが気になります。
クルマ 畑の真ん中の道路なのでクルマの往来は多くありませんが、地域の幹線道路の交通量は多いです。
幹線道路にすぐ出られて、少し離れたところへの移動も比較的容易です。
生活利便性 買い物 地域のメイン道路の少し離れたところにコンビニエンスストアがあります。
地域に食料品店はありますが、少し離れているのでクルマで買い物に行く必要があります。
ドラッグストア、お弁当屋なども近くになくクルマで近隣の地域に行く必要があります。
飲食店 × 飲食店は幹線道路まで出たところに複数あります。
金融機関 × 金融機関は近くにありません。クルマで15分くらいのところにあります。
医療機関 × かかりつけになりそうな病院は近くになく、クルマで10分くらいのところにあります。
行政機関 役所 × 役場は近くにありません。駅の近くにあるのでクルマで15分くらいのところにあります。
警察関連 交番はクルマで10分くらい、警察署はクルマで20分くらいのところにあります。
福祉施設 福祉施設は近くにあります。
行政サービス × 図書館や多目的ホールなどは近くにありません。図書館はクルマで20分くらいのところにあります。
スポーツ施設はクルマで15分くらいのところにあります。
教育環境 保育園・幼稚園 保育園は歩いて5分くらいのところにあります。
近隣に幼稚園があり通園バスが通っています。
小学校 この地域に小学校はありますが遠いです。幹線道路を横断して、歩いて20分くらいのところにあります。
中学校 上記の小学校の隣りに中学校があります。小学校と同じく幹線道路を横断して、歩いて20分くらいのところにあります。
高校 私立高校、公立高校は近くにひとつずつあります。
街なかの高校へ行くにはバス停が近いので、バスで移動する必要があります。バスの本数は少ないです。

地盤と土地柄-広大な台地の家が建てられるひとつの住宅地

 次に、この地域の地盤と土地柄について考えてみました。
 この地域は、職場に行くときや遊びに行った帰りなどの通り道として通行していた地域でした。遮るものがない平坦な土地に碁盤目状に道路が作られていたので迷うこともありませんでしたが、建物も以前はほとんどなかったので用事もなくあまりよく分からないところでした。

20210810畑の下に住宅地がある写真01

この地域の地盤と土地柄

  • 地盤について

     この地域の地形は台地で、高台が10km2くらい広がる広大な台地の一地域です。高台の地域なので川の氾濫時にも水没しなかったところです。
     傾斜はほとんどなく、平坦な地形を区画整理して碁盤目状の道路が広がっています。地盤としては洪積層で安定した地域です。

  • 土地柄について

     この地域は台地の地形に広大な畑が広がっていた地域です。
     農家さんが広い土地を持っていて、収穫した作物を市場へ運ぶための道路が出来てきました。そのため、商業施設や行政機関などの必要もありませんでした。
     ただ、近年になり農家さんが土地を手放すことがあり、畑だった土地に会社や工場、病院が建っています。
    しかし行政としては、この地域を市街化することは考えていないようで、生活に必要な施設は隣の地域へ出掛ける必要があります。

考えられるリスク-周辺が畑の市街化調整区域の住宅用地

 次に、この地域に存在するリスクについて考えてみました。
個々の宅地について考える必要がある項目もありますが、地域を全体的にみて判断しました。

リスク項目 評価 備考
地盤・地中埋設物  地形としては台地で地盤としては洪積層です。この地域は全体的に平坦なので大幅な盛土や切土は行われていません。
 ただ、この地域は市街化調整区域で、住宅が建てられる敷地はもともと建物が建っていたところなのでその建物の残骸などが埋まっている可能性はあり、事前に確認する必要があります。
隣宅・境界  この地域の土地はもともと建物が建っていたところの土地を分筆して、住宅用の土地として販売されています。分筆する際に登記が行われるので、隣地との境界の問題はないと考えます。
 隣近所については、元々住んでいる人との人間関係は確認する必要があります。元々の土地を10軒程度の住宅用の土地に分筆している場合、その10軒の家で町内会を形成することになります。町内会での活動がどのような感じであるかなども確認しておくと良いでしょう。
接道状況  検討している土地がある住宅地については、元々あった公道から奥へ進む道路(公道)が追加され、10軒程度の家が建つように土地が分筆されています。
 この地域には似たような住宅地がいくつかありますが、それらについても同じように公道が追加され家が建つように土地が形成されています。
 道幅はどの住宅地についても6mが標準で作られています。
インフラ  住宅地の周りは畑ですが完全に切り離されている訳ではなく少し離れたところに建物があるので、インフラ整備は住宅地へ敷設されてきています。
 但し、一部負担金が必要なところがあります。
用途地域 ×  この地域は市街化調整区域です。
 この地域の土地の物件情報を見ると建ぺい率や容積率は設定されていますが、それ以外は特に制限はありません
 市街化調整区域で最も懸念されるのは、隣に大きな建物が建つかもしれないことです。制限がないので、隣にマンションが建つ可能性もあります。
 周りの畑のところも市街化調整区域ですが、売却され都道府県知事から開発許可が降りれば大きな建物が建つ可能性があります。
建築条件 ×  用途地域に示したように、この地域は市街化調整区域です。この地域の土地の物件情報では建ぺい率と容積率が示されているのみです。
 私たちが家を建てる上での制限が少ないことは良いですが、近隣に建つ建物への制限も無いので注意が必要です(何が建っても文句は言えない)。
災害  平坦な台地が広く広がっている地域なので、地域全体として地盤は安定しているといえます。
 個別の敷地については場所によって、造成による切土盛土が行われた可能性があるので、どの程度の造成が行われたのか確認します。
 地域全体が高台で平坦なので、雨が降った時に少しでも低いところに溜まることがある可能性もあり、大雨が降った際の雨水が溜まる様子を念のため確認しておきます。
生活上の障害  幹線道路の交通量は多く朝夕は渋滞しています。住宅地はこれより中に入ったところなので、騒音による問題はないと考えます。
 幹線道路の渋滞を避けて抜け道になって、交通量が多くなっているか確認しておきます。
 小中学校へ行くにはメイン通りを横断する必要があり、登下校は要注意です。
 これ以外は、大きな障害はないと思われます。

20210811郊外の道路の写真01

気になる物件について

 紹介された土地は十数件から成る小集落の一区画です。この小集落には既に住宅が建っていたり建築中のところもありました。

(物件11)小集落の空き区画

 紹介された土地は周辺は畑で静かな10軒前後の小集落の住宅地の一区画です。この住宅地は他は全て埋まっていて、空いているのはこの土地のみでした。
 付近に施設がほとんどなく、生活利便性があまり良くないためか坪単価は比較的安いです。
 土地の形状は整っており接道する道路の幅員も6mあります。西面道路に接道しています。東側は資材置き場になっており日当たりは良いです。
 市街化調整区域ですが、建ぺい率と容積率は設定されています。これ以外の建築条件はありません。都道府県知事の許可があれば大きな建物が近隣に建つ可能性もあります。
 幹線道路を通るバスのバス停が近くにあります。

20210812地域5物件11の画像01

評価項目 評価 備考
価格 敷地面積は希望の広さくらいで坪25万で、ちょうど目標の土地価格くらいでした。
名称・所在地 ブランドイメージのある地名ではありません。
現況 更地
建ぺい率 60%
容積率 200%
接道状況 6Mの道路と接道している。
土地形状 長方形(分譲地として形成された土地)
土地面積 200m程度で希望している広さくらいです。
土地計画 × 市街化調整区域
地目 宅地
用途地域 指定無
接道方向 西面(※東面が開放されていて、東方向の日当たりも良い)

この地域についての評価

 この地域について、上記の1つの物件を参考にして検討をしました。
地域5について言えることは、

  • 洪積層で台地の地形、平坦で安定している。地盤としては安定していて高台なので、地震や水害においても危険度は低い。
  • 公共交通機関のバスは本数は少ない。生活に役立つ施設は離れていて不便なこともあり、坪単価は比較的安い
  • 市街化調整区域なので、建物を建てる際の制限は少ないが周辺に大きな建物が建つことも考えられる。
  • この地域は市街化調整区域なので、建物を建てられるところは少なく土地の選択は少ない

 地域2,3,4の近隣の地域で適当な物件はないか探したところ、安定した地盤の土地を見つけることが出来ました。
 地域3の土地と比較しても良い条件といえますので、有力な候補地として考えつつ他の地域についても検討することにしました。

土地を探しながら希望の住宅会社でマイホームの間取りを考える

 住宅を建てる敷地は一点モノで、同じ土地はありません。
 敷地と同時にその土地に建てる住宅も同時に検討する必要があり、家づくりでは多くの情報を集める必要があります。

 私たちは不動産屋さんで土地の情報収集をして、住宅会社を1社ずつ回ってカタログや間取りプランを集めていましたが、現在はネットでまとめて集めることが出来ます。

それがタウンライフ家づくりのサイトになります。

「唯一の土地」を見つける目を養う

 土地の様々な条件である大きさや接道状況、高度、地域についての条件である、利便性や周辺状況、近隣の様子など、
 私たちにはどのような土地が適しているのか、多くの土地を比較して最適な敷地に突然出会ったときにすぐに決められる判断も必要となります。
理由は、人気の土地はすぐに売れてしまうからです。

 また敷地と同時に、その土地に建てる住宅も同時に検討する必要があります。

  • 敷地の条件に適した住宅はどのようなサイズで形状であるのか
  • 検討している住宅会社でその要望の住宅は建てられるのか
  • 土地と住宅と含めての資金計画はどのようなものか

 それらを同時に入手できるので、とても有効な手段だと思います。

土地情報と希望の住宅の間取りプランを入手するための入力する内容は

 このサイトで入力する主な内容としては、

  • 検討している地域、土地の広さ、法令調査の希望
  • 希望している建物の大きさ
  • 希望の住宅会社

  私も「家づくり計画書の作成依頼スタート」から入力してみましたが、選択式で進んでいくのでとても簡単でした。
 希望の土地情報と住宅会社から情報を得られるので、とても有効な手段だと思いました。

小集落の空き区画で土地探しを行ってみた(地域5)のまとめ
  1. この地域は畑が広がっている地域で、住宅地が点在している地域です。
    市街化調整区域で住宅地を主とした地域ではないので生活に必要な施設は少ない地域です。公共交通機関としてはバスが通っています。
    買い物や医療・金融・行政機関へ行くにはクルマでの移動が必要な地域です。地域に小中学校はありますが幹線道路を横断する必要があり、通学には注意が必要です。
  2.  地形は広大な台地で洪積層です。高台なので水害の影響もありません。
    平坦な台地なので住宅地のための造成の程度は低く土地も安定していると言えます。
  3. この地域は市街化調整区域なので、近隣に大きな建物が建つことも考えられます。日当たり、交通量など生活環境に影響を及ぼす可能性があります。
    近隣には生活上必要な施設が少ないことから、坪単価は比較的安いです。